2024年1月19日
JA広島厚生連尾道総合病院 消化器内科
花田 敬士
第75回保健文化賞の受賞式が東京で開催されました。今回は国内10団体と3個人が表彰され、私は、2007年から尾道市医師会と協働で膵癌の危険因子に着目し、病診連携を生かして内視鏡(EUSなど)の検査介入を行う“膵癌早期診断プロジェクト(尾道方式)”を展開した結果、膵癌早期診断例の増加や5年生存率の改善等に貢献したことが評価され、個人での受賞となりました。
受賞式当日は厚生労働大臣表彰、NHK厚生文化事業団および朝日新聞厚生文化事業団から記念品の贈呈、主催の第一生命から感謝状が授与され、懇親会では他の受賞者の皆様と親しく懇談し大きな刺激を頂きました。また翌日は報道のとおり、皇居にて天皇皇后両陛下と拝謁の機会を頂き、受賞の内容に対して両陛下から直接労いのお言葉を頂き、生涯忘れることのできない時間となりました。
尾道方式は現在、“Hi-PEACE”プロジェクトとして広島全県下で展開が開始され、尾道市医師会では膵癌早期診断推進部会が活動を開始し、定期的かつ精力的な情報共有を行っています。また、膵癌の早期診断例が増加すると共に、スクリーニングの契機となる内視鏡所見、有効な確定診断法の議論が本学会でも非常に活発になり、多くの先生方に興味を持っていただけていることを心強く感じております。今後とも粘り強く活動を継続し、膵癌の予後改善に微力ながら尽力したいと考えております。
最後になりましたが、私の業績をご推薦いただきました本学会の田中信治理事長をはじめ、受賞者選考委員会、理事会の先生方、申請のお手伝いを頂きました事務局スタッフの皆様に厚く御礼申し上げます。
写真:武見敬三厚生労働大臣(当日は濵地副大臣)から表彰状の授与
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