2023年1月6日
和文誌編集委員会
編集委員長 岡 志郎
会員の皆様,新年明けましておめでとうございます。皆様にとって昨年はどのような1年間でしたでしょうか。本邦では飛沫感染予防に効果的とされたソーシャルディスタンスやマスクなどの対策が講じられたにも関わらず, 昨年も新型コロナウィルスに振り回された1年となりました。昨年1月から世界的に大流行したオミクロン株は総じて軽症であり, 致死率はインフルエンザに近い低水準となったものの感染力が強いため従来株とは桁違いに感染者数が増大し, 結果的にはデルタ株の流行期を上回る死亡者数となりました。診療の最前線で新型コロナウィルス診療に従事された会員の先生方には心から敬意を表したいと思います。一方, 学術面におきましては, これまでWEB開催が主であった学術集会はハイブリッドを含めた対面開催の機会が増えてきております。ウィズコロナからアフターコロナの時代に向けて我々もしっかりと時代に対応していかなくてはなりません。いずれにしましてもこのような大変な状況にもかかわらず,貴重な玉稿を投稿頂いた会員の先生方,査読を頂きました査読委員の先生方にこの場をお借りし心より御礼申し上げます。
本誌編集委員会における昨年の大きな出来事の一つとして, 昨年7月に編集委員の一部交代がありました。これまで長年に亘り編集委員を担当頂きました岡庭信司先生(飯田市立病院, 胆膵), 斎藤 豊先生(国立がん研究センター中央病院, 消化管), 中村昌太郎先生(国際医療福祉大学 高木病院, 消化管), 新井冨生先生(東京都健康長寿医療センター, 病理)が退任され, 新編集委員として, 木暮宏史先生(日本大学医学部附属板橋病院, 胆膵), 千野晶子先生(がん研有明病院, 消化管), 引地拓人先生(福島県立医科大学, 消化管), 仙谷和弘先生(広島大学, 病理)に加わって頂きました。心機一転, 新メンバーで本誌のさらなる活性化に全力を尽くす所存ですので, どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて私事ですが, 前編集委員長の藤田直孝先生の後任として編集委員長を拝命してから早いもので約2年が経過いたしました。藤田先生の熱い信念を引き継ぐべく本誌の活性化に微力ながら全力で取り組んでまいりましたが, 改めて振り返ってみるとまだまだ至らぬ点が多く反省しきりの毎日であります。特に一昨年に比べて昨年の本誌への投稿数の減少傾向に対する対策は緊縛の課題です。2022年1月号から開始した掲載料(従来は原著と依頼原稿を除く投稿論文について1頁3,000円,カラー写真1点4,000円)の無償化は投稿数増加の起爆剤として期待しておりましたが, 結果的には投稿数増加に結びつきませんでした。本件に関しましては, これから担当役員の乾 和郎先生, 編集委員の先生方と知恵を絞りながら取り組んでいきたいと考えております。会員の皆様におかれましては, 支部例会で発表された症例などをぜひ積極的に本誌に投稿頂けますと幸いです。なお, 本誌は完全WEB化より7年経過しておりますが,2021年KaLibダウンロードコンテンツランキングにて3年連続で1位の快挙を達成しており,現在の閲覧媒体のスタイルが会員の皆様に広く定着したものと捉えております。引き続き会員に有益な情報を発信できるよう編集委員一同鋭意努力してまいります。
結びに本年が会員の皆様にとりまして,実り多い幸溢れる年になりますことを祈念いたしまして,新年の挨拶とさせて頂きます。