会長:
前谷 容(東邦大学医学部 内科学講座(大橋)消化器内科)
会期:
平成26年12月6日(土)7日(日)
会場:
シェーンバッハ・サボー(〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-5)
演題募集期間:
終了致しました。
関東支部会ホームページ:
シンポジウム
「消化管疾患診断における画像強調観察の有用性」
司会 昭和大学江東豊洲病院 消化器センター 井上 晴洋
東京大学医学部附属病院 光学医療診療部 藤城 光弘
画像強調観察は、丹羽・田尻らにより、光学法、デジタル法、光デジタル法、色素法に再分類、定義されて5年以上が経過した。この間、従来から用いられていた色素法に加え、NBI、BLI、i-scan OEなどの内視鏡機器を用いた光デジタル法の進歩は目覚ましいものがある。総会では最先端の画像強調観察が取り上げられ、チャンピオン画像やチャンピオンデータが提示されることも多いが、色素法を含めた画像強調観察は、現在、どれだけ実際の診療現場に浸透し、患者さんの役に立っているのであろうか。内視鏡経験が浅い先生には有用であるが、熟練者には不要である、いや逆であるとか、質的診断には有用であるが、存在診断においてはまだまだ白色光に及ばないとか、様々な視点での検討が各施設で進んでいるものと思われる。本シンポジウムでは、臓器を問わず、地方会ならではの、若手の先生方や一般医家の先生方も含めた様々な角度から画像強調観察の有用性を探ってみたい。もちろん、 最先端の発表も大歓迎である。ただし、学会発表である以上、自身の経験や感覚での議論に終始することなく、客観的なデータの提示を抄録の段階からお願いしたい。多数の演題応募を期待しております。
シンポジウム
「胆膵EUS診断・治療の進歩」
司会 北里大学病院 内視鏡センター 木田 光広
東京医科大学 消化器内科 糸井 隆夫
超音波内視鏡EUSは、1980年に最初の報告がなされ、その後臨床応用が急速に進んで、最近では造影EUS,Elastographyなどの新しい診断技術も開発されてきている。そして、1992年に、Vilmannら、Grimmらにより超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診・穿刺術EUS-FNAが臨床応用された。これ以後診断的EUS-FNAのみならずその技術を応用した治療的EUS-FNAを含めてインターベンショナルEUSと呼称し、様々な臨床応用手技が普及しきた。本邦でもついに2010年にはEUS-FNAが、2012年には超音波内視鏡下瘻孔形成術として保険収載され、臨床応用にさらに拍車がかけられた。今回のシンポジウムでは、診断的EUSのみならず、EUS-FNA、腹腔神経叢ブロックCPN, CGN、膵仮性囊胞・膿瘍ドレナージ、ネクロゼクトミー、EUS下の胆道ドレナージEUS-BD, EUS下の膵管ドレナージEUS-PD、およびこれらを応用した治療EUS-FNAに関する最近の進歩、安全に行うための工夫、トラブルシューテイングなどについて、各施設に披露して頂き、関東内視鏡学会会員全体の知識として共有して、さらなるインターベンショナルEUSの進歩の一助になればと考えております。インターベンショナルEUSを行っている施設からの多数の応募を期待しています。
パネルディスカッション
「抗血栓薬と内視鏡 -実地診療における新ガイドライン運用の現状と課題」
司会 虎の門病院 消化器内科 貝瀬 満
聖マリアンナ医科大学 消化器・肝臓内科 安田 宏
新たな「抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン」が2012年7月に公表され、今年で2年となる。消化管出血イベントの回避を目的とした旧ガイドラインに対し、新ガイドラインは血栓イベントの回避に比重を置いており、180度の方向転換であった。また、新ガイドラインはエビデンスに基づいて作成されたものではなかったため、内視鏡診療の現場では少ながらず混乱を来してきた。抗血小板薬内服下での生検や内視鏡治療のリスク、INRが治療域内であった場合の抗凝固薬内服下での生検のリスク、ヘパリン置換での内視鏡治療の安全性など、現時点では未だ新ガイドラインの妥当性を検証している段階である。本セッションでは、クリニックから大学病院、検診まで広い範囲の内視鏡診療の現場から演題を募り、新ガイドライン運用の現状と課題を明らかにし、可能であれば新ガイドラインの妥当性に関するエビデンスを明らかにしつつ、現状と今後の方向性を論議したい。
パネルディスカッション
「緊急内視鏡を含めた消化管出血における手技と工夫」
司会 東京医科大学病院 内視鏡センター 河合 隆
東京女子医科大学 消化器病センター 中村 真一
消化管出血は内視鏡医にとって永続するテーマであり、内視鏡的止血術は修得すべき重要な手技である。近年この消化管出血などの緊急内視鏡において救命に直結した内視鏡という意味合いを含めた『Life-saving Endoscopy in Emergency』という概念も提唱されている。高齢化社会を背景とした非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)や抗血栓薬の服用者の増加により、上部消化管出血の頻度は依然として高く、大腸憩室出血も増加傾向である。さらに重篤な基礎疾患を背景に持つ患者も増加し、治療困難例に対する緊急内視鏡の重要性が高まっている。主たる止血手技はクリップ法、食道静脈瘤出血はEVLなどの普及で止血が容易になったが、まだ十分なコンセンサスが得られているとは言えない部分もある。本パネルディスカッションでは消化管出血全般を対象とし、まず各施設で実施している標準手技を示していただき、その上で、奏功しなかった場合の次の一手、止血困難例への工夫、さらには緊急対応の手順を教示いただきたい。また、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)時の出血に対する対処・工夫も含めることとする。可能であれば、動画を用いた教育的な解説を希望する。あらゆる方面からの多数のご応募を期待する。
ワークショップ
「胆膵内視鏡の教育法」
司会 千葉大学医学部 消化器内科 露口 利夫
埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科 良沢 昭銘
胆膵内視鏡は消化器内視鏡のなかでも技術的難易度が高い分野であり、重篤な偶発症のリスクが高く医療訴訟の対象となることもある。習得すべき基本的手技は、ERCP、EBD、EPBD、EST、PTBD、EUS、EUS-FNA、さらにはinterventional EUSなどと多岐にわたる。しかしながら現状では、一施設における研修医の適正な人数や、各手技を習得するための適正な検査件数、一通りの手技を学ぶために要する年数など胆膵内視鏡の教育法は確立されておらず、各施設でそれぞれの方法で行われているのが現状である。本セッションでは、胆膵内視鏡領域で関東を代表する施設から指導医の先生、研修中の先生に集まっていただき、それぞれの施設での教育体制、教育プログラムについて報告していただくとともに現状における問題点や課題を発表していただきたい。また発表では普段ERCP関連手技やEUSを行っている検査室内の様子をビデオでわかりやすくご紹介いただきたい。本セッションを通して、胆膵内視鏡教育法の標準化の可能性を討論するとともに、会場の先生方が胆膵内視鏡手技習得の研修先を選ぶ際の参考となるような情報提供の場としたい。(指定)
ワークショップ
「適切な膵・胆管ステントの選択と留置法」
司会 東邦大学医療センター大森病院 消化器内科 五十嵐良典
東京大学医学部 消化器内科 伊佐山浩通
膵・胆管ステント留置は基本手技ではあるが、効果的かつ低い合併症率を目指すためには、適切なステントの選択と留置法を工夫しなくてはならない。しかも、現在では非常に多彩な病態に応じて、手技を行っていかなくてはならない。良性疾患では、総胆管結石・胆管炎、術後狭窄、硬化性胆管炎、慢性膵炎などがあり、悪性であっても術前、非切除例による違い、癌の種類や十二指腸狭窄の有無などでも使用すべきステントや留置法が異なってくる。また、中下部なのか、上部・肝門部なのかでも変わってくる。ステントの種類、長さ、径などの選択も重要であり、ENBDかPlastic stent (PS)か、PSかMetallic stent (MS)か、MSはCoveredかUncoveredかなどの選択も重要である。ステントの種類で成績が異なり、新しいステントの導入に際してはその評価も重要である。留置前の乳頭処置の有無や、十二指腸内か胆管内留置か、肝門部閉塞に対しside by sideかstent in stentか、良性狭窄に対してsingle PS, multiple PS, Covered MSなども議論の尽きないところである。よりよい治療のために、合併症予防やTrouble shootingも歓迎する。手技の工夫の演題では、できるだけ動画の提示をお願いする。様々な場面に応じた治療戦略を示していただき、日常臨床に役立つ討論を行う予定である。
ワークショップ
「IBDの内視鏡診断・治療のコツ」
司会 慶應義塾大学医学部 内視鏡センター 緒方 晴彦
東京慈恵会医科大学 消化器・肝臓内科 猿田 雅之
近年、潰瘍性大腸炎およびクローン病の治療の進歩は著しく、タクロリムスなどの免疫調節薬や、インフリキシマブやアダリムマブなどの抗TNF-α抗体製剤の登場により治療成績が飛躍的に向上している。それに伴いIBDの治療目標も「臨床的寛解」から「mucosal healing」や「deep remission」という機能的寛解へと変化している。一方で、免疫調節薬や抗TNF-α抗体製剤の登場で治療成績が向上したことから、IBDの病勢や病態の評価が十分にされずに、比較的安易に強力な治療法が選択されている現状もある。適正な治療を実践するには、内視鏡によるIBDの正しい診断および病勢評価が必須で、さらに、その内視鏡所見からいかに正しく治療ストラテジーを立ててゆくかが重要となる。具体的には、潰瘍性大腸炎とクローン病の内視鏡的な診断法や鑑別疾患の検討方法、治療選択決定のうえで重要な内視鏡所見の検討、免疫調節薬と抗TNF-α抗体製剤の使い分けや治療開始のタイミングについての検討、内視鏡的な効果判定の時期の検討など、各施設における工夫とコツを提示して頂き、適正な治療を行うにはどのような点に気をつけるかを議論していきたい。
ワークショップ
「消化管内視鏡治療のトレーニング -効率的かつ安全に行うには-」
司会 がん・感染症センター都立駒込病院 内視鏡科 門馬久美子
自治医科大学附属病院 消化器センター 山本 博徳
近年の内視鏡技術の進歩により、従来主に診断機器であった消化管内視鏡が低侵襲治療のための機器として重要な役割を果たすようになってきた。治療内視鏡技術が進歩することにより、手技は高度となり、リスクも高くなっている。専門的技術を必要とする内視鏡治療手技を安全かつ確実に遂行するためには適切なトレーニングシステムの確立が重要である。
本セッションではピットフォールの回避、偶発症対策など安全性確保を適切に行いながら効率的なトレーニングとする各施設における工夫を紹介していただきたい。指導者の立場、指導を受ける立場両方からの発表をいただき、活発なディスカッションとしていただきたい。
症例検討セッション ※アンサーパッド形式
「上部消化管」
司会 東京医科大学医学部 消化器内科 後藤田卓志
東邦大学医療センター大橋病院 消化器内科 佐藤浩一郎
本セッションでは、腫瘍性病変、非腫瘍性病変に関わらず日常臨床で比較的多く遭遇する疾患を取り上げ検討したい。症例提示・読影は、上部消化管領域のエキスパートの先生方に担当していただきアンサーパッド形式で症例検討を進行していきます。対象は、主に消化器領域の専門医を目指す研修医・専修医とし、「確定診断に必要な検査の選択」、「内視鏡で読影しておきたいポイント」等基本を押さえた教育的なセッションを目指します。多数の先生方の参加をお待ちしております。
「下部消化管」
司会 国立がん研究センター中央病院 消化管内視鏡科 斎藤 豊
東邦大学医療センター大橋病院 消化器内科 鈴木 武志
今回の企画は「下部消化管疾患の診断から治療方針決定まで」をアンサーパッド形式で行う毎回好評を頂いているセッションです。
*日常臨床で深達度診断や治療方針に迷う症例、*内視鏡治療(EMR/ESD)を施行したものの、治療後の経過観察をどうしたら良いのか迷う症例、*また病理学的深達度に関して病理間において意見の分かれる症例、等々。
今回は腫瘍性病変に焦点を絞り、内視鏡診断から治療方針の決定までを、内視鏡医・外科医・化学療法医・病理医のディスカッサーの間で活発に討論していただきます。
討論形式は、日常の症例カンファレンスの雰囲気を、学会場でリアルに再現させたいと考えております。そのため、アンサーパッドを使用し、会場とディスカッサーとの間で双方向の通信を行うことで、会場の先生方にも積極的に討論に参加していただくことを目的としております。ミニレクチャーとして新システムを用いたIEE診断のコツを予定しています。
尚、ディスカッサーは全指定、症例呈示も一部指定とさせていただきますが、ぜひこのセッションで検討したい症例がございましたら、症例のディスカッションポイントを300字程度で明記した上で、ご応募下さい。採用された際は、病理プレパラートの準備などお願いいたします。
「胆膵」
司会 昭和大学医学部 消化器内科 吉田 仁
東京慈恵会医科大学 内視鏡科 今津 博雄
膵胆道疾患における内視鏡的検査や手技は近年大きな進歩を遂げ、EUS-FNAを始め、膵胆管擦過・膵管洗浄液(PDLF)・内視鏡的経鼻膵管ドレナージ(ENPD)・ENBDによる細胞診や遺伝子診断、POSCやPOPSなどの経口内視鏡による腫瘍生検などにより、精度の高い質的診断を治療前に完遂することが可能になりつつある。一方、膵管癌と自己免疫性膵炎(AIP)との鑑別、胆管癌・IgG4関連硬化性胆管炎・PSC・他の胆管炎の診断、胆囊ポリープと胆囊癌との鑑別、IPMNやIPNBの手術適応の判断など、良悪性疾患の識別や、緩徐な増殖を示す腫瘍性疾患の手術適応については、臨床診断基準や診療ガイドラインの改訂や疾患の認知により診断の向上が見られるものの依然、過小評価による根治術困難症例、過大評価による過剰切除などが問題となる。また、本邦では囊胞性腫瘍の穿刺による播種の懸念などから積極的な穿刺診断は回避されてきた。本セッションでは、診断に苦慮した症例や稀な症例をご報告いただくとともに、内視鏡的診断の現況と安全かつ高精度を追究する診断の工夫や問題点についても検討したく新知見の提示や積極的な討論をお願いしたい。
特別講演
杏林大学医学部 第三内科 高橋 信一
ハンズオントレーニングセッション 募集要項
募集期間:
募集要項:
1.実施概要
2.内 容
◆Aコース「胃(ESD)」
【総合司会のことば】
胃ESDは保険収載され、早期胃がんに対する標準的な内視鏡治療法として広く本邦で施行されるに至った。胃ESDを行うにあたって必要な内視鏡操作技術は、EMRを始めとした内視鏡検査・治療では経験できない一線を画した手技である。よって当然胃ESDの技術習得には、それを目的としたトレーニングが必須である。
◆Bコース「胆膵(EUS-FNA)」
【総合司会のことば】
EUS-FNAは現在保険適応となりその需要必要性は多くなっている。本手技の対象となる病変は膵病変、消化管粘膜下病変、腹腔内病変、縦隔病変などと多岐にわたる。さらにこれを応用した腹腔神経叢ブロック術そして膵仮性嚢胞ドレナージ術や胆道ドレナージ術は超音波内視鏡下瘻孔形成術として保険収載されている。これらの手技の習得には一定のトレーニングが必要である。しかし本邦ではその教育を受ける機会が少ないのが現状である。
◆Cコース「大腸内視鏡挿入法」
【総合司会のことば】
大腸内視鏡挿入は一に安全、二に安楽、三、四が無くて五に迅速です。そのためには腸管に負担の少ない軸保持短縮法が推奨されます。このデリケートな挿入法を習得するには、スコープの握り方、被検者との位置関係、光源やモニターの位置や送気量、体位変換などの条件をできるだけ一定に整える必要があります。今回のセミナーでは、挿入初期段階に「10-20-30method(※司会者考案)」を意識し、基本に忠実な軸保持短縮法を心がけることで、「挿入困難例」に遭遇する確率を減らすことを目標とします(基礎編)。軸保持短縮法が不可能な症例に対しては、pushからのループ解除や体位変換、腹壁圧迫を活用した方法を指導いたします(応用編)。初心者から挿入技術が不安定な中級者を対象に、挿入法の基本から応用までをcolonmodelを用いて盲腸までの挿入法を体験していただきたいと考えています。日頃、大腸内視鏡挿入法で悩まれている方の参加をお待ちしています。
定員:
受講料:
募集期間:
応募方法:
※応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。
※定員が少ないため、応募資格は関東地方会(支部)会員に限定させていただきます。
※お申込は下記までメールにてお願いいたします。
handson99@sunpla-mcv.com
メール本文へは、以下の項目を記載ください。
1.氏名
2.所属機関、診療科名
3.電話番号
4.卒業年度
5.ご希望のコース(Aコース、Bコース、Cコース)
※Aコース「胃(ESD)」ご希望の際は、以下もご回答ください。
・内視鏡の経験年数
・ライブ等への参加回数
・胃ESDの見学件数
・先発した胃ESDの件数
・主に使うデバイス
・ご質問、ご要望
※Bコース「胆膵(EUS-FNA)」ご希望の際は、以下もご回答ください。
・ERCPの経験年数
・ERCPの経験数(0、1~100件、101~500件、501件以上)
・EUS(ラジアル)の経験数(0、1~50件、51~100件、101件以上)
・EUS-FNAの介助経験数(0、1~20件、21~50件、51~100件、101件以上)
・EUS-FNAの経験数(0、1~20件、21~50件、51~100件、101件以上)
・特に教わりたい項目
・ご質問、ご要望
※Cコース「大腸内視鏡挿入法」ご希望の際は、以下もご回答ください。
・内視鏡の経験年数
・大腸内視鏡の経験数(0、1~100件、101~500件、501件以上)
・大腸内視鏡盲腸到達率(~50%、51~80%、81%以上)
・大腸内視鏡、盲腸到達平均時間(5分以内、6-~10分、11~20分、21分以上)
・ご質問、ご要望
注意事項:
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