一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 Japan Gastroenterological Endoscopy Society

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2025年 和文誌編集委員長より新年の御挨拶

和文誌編集委員会
編集委員長 岡 志郎

 

 会員の皆様、新年明けましておめでとうございます。昨年の出来事として私が最も印象に残っている出来事は、1月1日に発生した能登半島地震です。改めてお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。本震災にあたり、都道府県医師会が編成したJMAT(日本医師会災害医療チーム)として被災地へ向かわれた会員の先生方も多数おられたと思います。JMAT は最終的に1,097チーム(延べ3,849チーム)、派遣者数は3,583名(延べ1万2,374名)とお聞きしており、被災された方の救援と復興支援に尽力された先生方に深く敬意を表したいと思います。今年は同様の自然災害が発生しないことを祈っております。一方、スポーツ界においては、7月〜8月に第33回フランス・パリオリンピック競技大会が記憶に新しいのではないでしょうか。日本は金20個、銀12個、銅13個の計45個のメダルを獲得し、金メダル数、メダル総数ともに海外で開催された五輪では過去最多でした。また、メジャーリーグではドジャース大谷翔平選手の史上初の「50本塁打50盗塁」が連日マスコミに取り上げられるなど、世界における日本人の活躍が大変誇らしく感じられた1年でもありました。さて、医療界に目を転じると、昨年4月から「医師の働き方改革」が適用されたことがわれわれにとって最もインパクトがあった出来事ではないでしょうか。残業時間に年間960時間の上限が設けられるなど長時間労働が法的に禁止され、当直や外勤などの労働に大きな制限がかかることとなりました。導入準備してきたとはいえ実際に施行されると少なからず現場に混乱が生じ、皆様のご施設においても対応に色々と苦慮されたと思います。今後、さらに医師の負担を軽減していく必要がありますが、他職種に一部の医師業務を分担してもらう「タスクシフティング」なども積極的に導入していく必要があります。いずれにしましても医療界全体で様々な課題に取り組んでいくことが山積しています。このような厳しい状況の中にもかかわらず、貴重な玉稿を投稿頂いた会員の先生方、大変お忙しい中にもかかわらず丁寧な査読を頂きました査読委員の先生方に心より御礼申し上げます。なお、「医師の働き方改革」の影響もおそらく関係しているのではないかと推察していますが、昨年度後半にかけて本誌への投稿数がやや減少傾向にあります。会員の皆様におかれましては、色々と制約がある中大変だと思いますが、貴重な症例をぜひ積極的に本誌に投稿頂けますと幸いです。

 

 本誌編集委員会に関する大きな出来事として、昨年7 月に担当理事および編集委員の一部交代がありました。特に編集委員会を様々な面で支えて頂きました前委員長でアドバイザーの藤田直孝先生にはこの場をお借りし心より感謝申し上げます。藤田直孝先生は本誌に携わって30 年と本誌に関する生き字引的な存在であり、本当にお世話になりました。今後も藤田イズムを継承して和文誌をさらに盛り立てていきたいと思います。また、これまで長年に亘り編集委員として本誌にご尽力頂きました阿部展次先生(杏林大学 消化器・一般外科)、貝瀬 満先生(日本医科大学 消化器内科学)、河上 洋先生(宮崎大学 消化器内科学)、仙谷和弘先生(呉共済病院 病理診断科)が退任され、新編集委員として、土肥 統先生(京都府立医科大学 消化器内科学)、肱岡 範先生(国立がん研究センター中央病院 肝胆膵内科)、松下 弘雄先生(秋田赤十字病院 消化器病センター)、市原 真先生(札幌厚生病院 病理診断科)に加わって頂きました。新たなメンバーとともに本誌のさらなる活性化に向けて編集委員一同鋭意努力してまいりますので、会員の皆様におかれましてはどうぞよろしくお願い申し上げます。最後になりますが、本年が会員の皆様にとりまして、実り多い幸溢れる年になりますことを祈念いたしまして、新年の挨拶とさせて頂きます。

第109回日本消化器内視鏡学会総会

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